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むかし、ある一人の王子様が居ました。
王子様はまばゆい金色の髪に湖のような青い瞳、そしてなにより優しく暖かい心をもち、民衆からもコボルドからも慕われていました。 平和な国であれば王子様は幸せに暮らしたのでしょう、しかしこの国は妖魔との戦のただなか。戦っては傷つく兵はあとを立ちません。 どうにかこの国を平和にできないか考え、王子様は王に命じられ、三人の良い魔女を訪ねることにしました。 まず王子は毛並みのいい白い馬にくらをかけて旅をはじめました。 一人目の魔女は街に棲む魔女。魔女は王子にマントを求めました。王子がマントを渡すと、魔女は飛竜を乗りこなす術を授けました。 二人目の魔女は谷に棲む魔女。魔女は王子に馬を求めました。 これを渋々認めると、魔女は鋭い銀の槍を沢山用立てて届けました。 三人目の魔女は森に棲む魔女。魔女は王子に国を統べる証の剣を求めました。しかしこれは父王が神様から貰った大切なものです。 流石の王子も受け入れられず、変わりにほこらに魔女を住まわせます。 魔女はそれで満足したようにほこらに住まい、神に仕えることになりました。 魔女はかわりに癒しの泉のありかを伝え、女神との間を取り持ちました。 王子は三つの貢物を持ち帰り、兵へと分け与えます。 なるほど今までの劣勢が嘘の様に妖魔を蹴散らしはじめました。 それでも夫を亡くして嘆く寡婦はひっきりなしです。 「どうにか悲しむ人間を減らせないだろうか」と王子は深く悩みます。 王子はある日当てもなく荒野を彷徨っていると、荒野に一軒の家があり、そこには一人の魔女が棲んでいました。 荒野の魔女と言えば魔女の中でもたいへんに美しく、そして恐ろしい存在です。動けなくなった人間を見つけては家に引き込み、夕餉にしてしまうと専らの噂です。 王子もその話は知っていましたが、若さゆえの向こう見ずというものはあるものです。貢物を貰うためにその家を訪ねました。 荒野の魔女は王子に自分を妻にしてするように求め、かわりに王子に沸き立つ一杯の霊薬を薦めました。 一口飲めば胸が空くような気分になり、二口で血が沸き立ち、三口目で皮膚が冷たく硬くなりました。 魔女はその身に何が起きたのかを教えるために王子をの暖炉に放り込み、火掻き棒でつつきましたが、王子の皮膚はなんともありません。 戦争が終われば迎えに来るといい置いて王子は丁寧に魔女の元を去りました。 三つ目の貢物を得た王子はその後、なんども戦に立ち、その多くを勝ち進めました。 鎧を引き裂く飛竜の爪さえ王子を傷つけることはできず、無数の矢も雨粒のように頬にはりつくだけでした。 頼もしいことこの上ない王子のおかげで多くの妖魔を退けることが叶ったのです。 父王もやがて歳を取り、王位を譲り渡すつもりでしたが、国を統べる証である剣にふれた途端、剣が歌い出します。 「いやよいやよ 魔物はいやよ」といわんばかりに鞘を鳴らし、引き抜かれることを拒み続けたのです。 そう、王子はもはや人ではない存在に成りはてていたのです。 すぐに王子はとらえられ、首を刎ねられることになりました。 しかし何本もの斧と剣は砕け、王剣でも骨まで立ち斬ることあたわず、火刑のさえも彼の皮膚を焼くことはできません。 王子は牢へととらえられ、牢への入り口は三人の魔女が用意した大きな岩で閉ざされました。 荒野の魔女は何時までたっても迎えにこない王子に業を煮やして迎えに行きましたが、いかな魔女でも一人では持ち上がりません。 さて、何年も何十年も経った今でも王子様は石の下に繋がれています。 夜に誰のものか判らない足跡がするのは、魔女が王子を封じた岩へ向かっているためです。 そんなときには外に出てはいけませんよ。 PR |
という妄言をTLでながしたのでちょっとまとめる。
ヒロインは何処にでも居る冴えない女子高生。 しかし最近、「自分だけが見えている何か」が多いことに気がついた。 同時に、 K県某市の謎を解きながら、そこに生きる男の子となかよくなろう。 |
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